弁護士伊藤祐貴@上野御徒町のブログ

第二東京弁護士会所属。労働問題(解雇無効、残業代請求、退職代行等)、離婚・不貞慰謝料請求、民事、刑事、少年事件など。

もしも社員を辞めさせたいと思ったら(使用者向け)

Q ある社員を退職させたいのですが、どうすればよいでしょうか。

 

A 労働者は、労働基準法等の労働法により、手厚い保護を受けています。使用者は、簡単に労働者を解雇したり、懲戒したりすることはできません。安易に、解雇等をすると、無効を主張される恐れがあります。労働審判や訴訟などを申し立てられ、解雇が無効であり、労働者としての地位が確認されると、その日までの賃金はもちろんのこと、それ以降も雇用し続けなければならなくなります。

 労働紛争を避けるために、労働者を解雇等する前には弁護士にご相談ください。

 

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もしも退職勧奨をされたら(労働者向け)

Q 今日、勤務先で「自分から辞職しろ」と言われました(退職勧奨)。どうすればよいでしょうか。

 

A 辞表を書いたり、退職合意書にサインをする前に弁護士にご相談ください。

 労働者は、労働基準法等の労働法により、手厚い保護がなされており、簡単に労働者を解雇することはできません。そのため、使用者側は退職勧奨などで、労働者が自ら進んで辞職する方向に誘導します。退職に納得がいかない部分があるのであれば、弁護士に一度、ご相談されることをおすすめします。

 

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家宅捜索(捜索・差押え)を避ける方法

Q 自宅の家宅捜索(捜索・差押え)を避ける方法はありませんか。

 

A 令状が請求されて、令状が発付されれば、捜索・差押えは行われ得ます。残念ながら、法律上、捜索・差押えを絶対的に避ける方法はありません。

 

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法務省:父母の離婚後の子の養育に関する海外法制調査結果の公表について

法務省「父母の離婚後の子の養育に関する海外法制調査結果」

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00030.html

 

・調査事項:

「父母の離婚後の親権制度や子の養育の在り方について,当省が外務省に依頼して行っていた海外法制調査の取りまとめ結果と,結果の概要を公表いたします。
 本報告書は,主に以下の事項について,各国の政府関係者等からの聞き取りや文献調査を基に,各国の離婚後の親権や子の養育の在り方に関する,主として制度面について取りまとめたものです。
 ⑴ 各国の親権の内容及び父母の離婚後の親権行使又は監護の態様
  ア 父母の離婚後も共同で親権を行使することを許容する制度の有無
  イ アの制度が採用されている場合に,父母が共同して行使する親権の内容
  ウ 父母の離婚後の子の養育について,父母の意見が対立する場合の対応
 ⑵ 協議離婚(裁判所が関与しない離婚)の制度の有無
 ⑶ 子の養育の在り方について
  ア 父母の離婚時に子に対する面会交流又は子の養育費の支払について取決めをする法的義務の有無・内容
  イ 公的機関による面会交流又は子の養育費の支払についての支援の有 無・ 内容
  ウ 父母の離婚後に子を監護する親が転居をする場合の制限の有無・内容
 ⑷ 離婚後共同親権制度の下における困難事例
 ⑸ 嫡出でない子の親権の在り方」

 

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法務省:離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~

法務省「離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~」

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00011.html

 

令和2年3月に公開された法務省のウェブサイトです。

厚生労働省:平成21年度「離婚に関する統計」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/index.html

*ちょっと古いですが、平成21年度の離婚に関する厚労省の統計です。

 

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/01.html

*平成20年は87.8%が協議離婚、9.7%が調停離婚、1.4%が和解離婚、1%が判決離婚(審判離婚・認諾離婚は1%未満)です。

 つまり、統計的には、離婚のほとんどは協議により離婚が成立しています。そして、家庭裁判所に行く案件でも、ほとんどが調停で離婚が成立しています。

 

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/02.html

*協議離婚の場合、85.1%が別居開始から届出までの別居期間・1年未満です。

 家庭裁判所に行く案件でも、64.4%が別居開始から届出までの別居期間・1年未満です。

 

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同性夫婦不貞慰謝料請求事件(東京高判令和2年3月4日)

https://kanz.jp/hanrei/detail/89563/

 

・事案の概要:

「本件は,被控訴人が,控訴人及び1審相被告B(以下「1審相被告」という。)に対し,被控訴人と同性の事実婚の関係にあった控訴人が,後に控訴人と婚姻した1審相被告と性的関係を持ったことにより,控訴人と被控訴人との間の同性の事実婚の関係が破綻したと主張して,共同不法行為に基づき,婚姻関係の解消に伴う費用等相当額337万4000円と慰謝料300万円の合計637万4000円及びこれに対する不法行為日の翌日である平成29年1月4日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。」

「原審は,被控訴人の請求のうち,控訴人に対する慰謝料100万円と弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する遅延損害金の支払請求の限度で認容し,控訴人に対するその余の請求及び1審相被告に対する請求をいずれも棄却したところ,控訴人が,その敗訴部分を不服として控訴し,被控訴人が,控訴人に対し,更に慰謝料200万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めて附帯控訴した。なお,被控訴人は,当審において,第1審で求めていた合計637万4000円の損害賠償請求を,慰謝料300万円及び原審で認容された弁護士費用相当額10万円と遅延損害金部分の範囲に請求を減縮した。」

  

・結論:

「本件控訴及び附帯控訴をいずれも棄却する。」

 

・争点1(権利又は法律上保護される利益の有無)について

「控訴人及び被控訴人は,①平成21年3月から交際を開始し,平成22年2月から平成29年1月まで約7年間にわたり同居していたこと,②その間の平成26年12月には同性婚が法律上認められている米国ニューヨーク州で婚姻登録証明書を取得して結婚式を行った上,平成27年5月には日本国内で結婚式を挙げ,披露宴も開催し,その関係を周囲の親しい人(一部の親族も含む。)に明らかにしていたこと,③その後,2人で子を育てることを計画し,控訴人は,平成27年7月頃から,2人で育てる子を妊娠すべく,第三者からの精子提供を受けるなどし,被控訴人は,平成28年12月までには,控訴人と将来的には子をもうけて育てる場所としてマンションの購入を進めていたことが認められる。

 以上の事実に照らすと,控訴人及び被控訴人の上記関係(以下「本件関係」という。)は,他人同士が生活を共にする単なる同居ではなく,同性同士であるために法律上の婚姻の届出はできないものの,できる限り社会観念上夫婦と同様であると認められる関係を形成しようとしていたものであり,平成28年12月当時,男女が相協力して夫婦としての生活を営む結合としての婚姻に準ずる関係にあったということができる。したがって,控訴人及び被控訴人は,少なくとも民法上の不法行為に関して,互いに,婚姻に準ずる関係から生じる法律上保護される利益を有するものというべきである。」

*控訴人と被控訴人の本件関係は,同性同士であるため法律上の婚姻の届出はできないものの,できる限り社会通念上夫婦と同様であると認められる関係を形成しようとしたものであり,婚姻に準ずる関係(準婚)であった。したがって,少なくとも民法上の不法行為に関して,準婚関係から生じる法律上保護される利益を有していた。 

 

「この点,控訴人は,同性の夫婦関係又は内縁関係については,貞操義務が生じたり,法的保護に値したりする段階にはなく,同性婚の問題は立法によって解決すべき問題であり,また,どこまで同性カップルに法的保護を与えるか基準が不明確である上,さらに,控訴人と被控訴人との生活実態(生活費はお互いに負担し合う関係にあった。)からして,同性同士のカップルにすぎず,両者が同性同士の夫婦関係又は内縁関係にあったとは認められないから,被控訴人には「他人の権利又は法律上保護される利益」は認められない旨主張する。しかしながら,そもそも同性同士のカップルにおいても,両者間の合意により,婚姻関係にある夫婦と同様の貞操義務等を負うこと自体は許容されるものと解される上,世界的にみれば,令和元年5月時点において,同性同士のカップルにつき,同性婚を認める国・地域が25を超えており,これに加えて登録パートナーシップ等の関係を公的に認証する制度を採用する国・地域は世界中の約20%に上っており(乙3),日本国内においても,このようなパートナーシップ制度を採用する地方自治体が現れてきている(甲12,13)といった近時の社会情勢等を併せ考慮すれば,控訴人及び被控訴人の本件関係が同性同士のものであることのみをもって,被控訴人が前記 のような法律上保護される利益を有することを否定することはできない。また,控訴人及び被控訴人は,前記(1)のとおり,単に交際及び同居をしていたのではなく,米国ニューヨーク州で婚姻登録証明書を取得して結婚式を行った上,日本においても結婚式等を行い,周囲の親しい人にその関係を周知し,2人で子を育てることも計画して現にその準備を進めていたのであるから,控訴人が被控訴人に従属する関係にあったとはいえないし,控訴人の指摘するように控訴人及び被控訴人が生活費を互いに負担し合う関係にあった点のみをもって,平成28年12月当時,前記のような婚姻に準ずる関係にあったとの認定を左右するものではない。控訴人の上記主張は採用できない。 」

 

・争点2(控訴人が故意又は過失により被控訴人の権利又は法律上保護される利益を侵害したか否か)について

「控訴人は,1審相被告が,性同一性障害であり,男性としての行為に興味がない上,勃起不全で挿入行為もできない状態にあるから,控訴人が1審相被告と挿入を伴う性行為をしたことはなく,1審相被告とペッティングをしたことは不貞行為に当たらない旨を主張する。
 しかしながら,控訴人が,たとえ1審相被告との間で挿入を伴う性行為を行っていないとしても,前記(2)のとおり,平成28年10月の流産後,平成28年12月28日から平成29年1月3日にかけて1審相被告宅に宿泊したときまでの間に,1審相被告との間で複数回にわたりペッティング(挿入を伴わない性行為)を行ったことは優に推認することができる。この事実に照らせば,控訴人の指摘する点を踏まえても,控訴人が1審相被告と性的関係を結んだと認めることは妨げられず,控訴人と被控訴人とのそれまでの経緯に照らせば,婚姻に準ずる関係である本件関係の解消をやむなくさせる行為であって,不法行為に該当すると認められる。控訴人の上記主張は採用できない。」

*控訴人のペッティング(挿入を伴わない性行為)をしたことは不貞行為に当たらないという主張について,控訴人の指摘する点を踏まえても,控訴人が1審相被告と性的関係を結んだと認めることは妨げられず,控訴人と被控訴人とのそれまでの経緯に照らせば,婚姻に準ずる関係である本件関係の解消をやむなくさせる行為であって,不法行為に該当すると認められるとした。挿入したかしなかったかは,重要ではない。

 

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